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ヌメロロジー 子供のこころと体 医療エッセイ プロフィール


孫についてお尋ねいたします。
彼は三歳のお誕生日から数日経ったばかりのはにかみやさんです。
0歳児の頃から大変な人見知りで、知らない人と合わねばならぬ時は
大声で泣いたり、ぎゅっと目を閉じて親にかじりついておりました。
公園や遊園地などに誰もいなければよろしいのですが大勢の人がいれば1歩も近かずこうとしません。
車は国産車、外車を問わずビックリするほど覚えておりますが
絵本には興味をもたず「おかたずけ!」といって開こうとさせません。

又、会話もほとんど成り立ちません。
興味のある話題にのみ反応してくれます。

運動神経は良く、一日中うごきまわっております。
出産時は大変な難産でございました。
酸欠を心配されたのでしょうか。ガラスの箱に一日だけ入れられていたようです。その為に障害がでてしまったのでしょうか。
知恵が遅れているのか、何か障害があるのか、それとも何の心配もないのか、あれこれ心配して眠れない毎日です。

保護者としては今後どんな事に注意していけばよろしいのでしょうか。どうぞご指導ください。
お孫さんの事、さぞかし御心配な事でしょう。お察し申し上げます。

一般的に、言葉の発達と言うものは気になるものです。
さて、お孫さんの兄弟は何人かとか、御両親の状態はといった事が分かりませんので、あくまでも一般論で申し上げます。

子供はそれぞれに発達成長の速度が違うものです。また、その能力も様々です。お話しから想像するに、他の脳の発達にはあまり問題がなさそうですので、心理的な要因の方が大きいと思われます。

多くの場合、兄弟で下の子であったり、御両親が忙しくて、なかなか手がかけられなかったりと言った心理的な要因が大きいようです。自分の方を向かせるために子供はあの手この手を使ってくるものです。すべては、愛情を確保せんが為の行動です。

まずは御心配ならば、小児科の専門医に御相談下さい。
問題は、ひょっとすると、おばあちゃまとお嫁さんあるいは娘さんとの教育論の違いにある可能性もあります。子供に起こる心理的反応は、原因が周囲の大人同士の人間関係に起因する事が多いようです。

その子がなぜあまり喋らないのか・・・。
そこのところを親御さんを含めた人間関係 のひずみと捉えると意外にうまく行く事が多いものです。子供だからと思っているととんでもない事です。未熟とは言え一個の人格です。愛情を得る為には自分を傷つけても得ようとするのが子供です。 ですから、お孫さん自身の心配の種、周囲の人間関係のひずみを修正する事は大切な事なのです。

ただし、私が外来やこういったコーナーで申し上げると半分のかたは納得して下さいますが、残りの半分の方は「失礼な事を言うな」と怒ってしまいます。
後者の皆様の方が問題です。
人は関係性の生き物ですから、お孫さんだけが、相手だけがといったことはほとんど無いのです。人間関係に係わるすべての要素、つまり、人々がそれぞれの責任を果たさねばなりません。

自分だけは全く非の打ち所が無いなんて考えはこの際引っ込めておいて下さい。可愛いお孫さんの為じゃないですか。

こう考えてみると、子は鏡ではないですが、お孫さんを通して何か周囲の大人たちに欠けているものが見えてくるものです。ありがたい事ですね。
多分、神様がそういった体験をさせてくれるために、未来からそのお孫さんを使わせてくれたのかも知れませんね。

大人同士の人間関係、そこを修復すると、意外と簡単にお孫さんは喋り出すかもしれません。

ただし、くどいようですが、もちろん、小児科の先生に一度ちゃんと診てもらう事は お忘れなく。多分、何事もないとは思いますが。

では、お孫さんと楽しい幸せな日々をお送り下さい。